はじめに
中国赴任が決まったら悩むのが、日本で使っていた携帯電話番号をどうするか?問題である。自分は中国渡航前に色々調べて、最終的には格安SIMで日本の電話番号を安く維持する事にしたが、今回はこの「日本で使っていた携帯電話番号をどうするか?」問題を検討したので、中国赴任時の携帯電話番号について参考にして頂ければ幸いである。
1、日本の携帯電話を解約する
中国での滞在が5年以上の長期になる方や、日本での電話番号が変わってしまっても特に影響を感じない方は一度携帯を解約してし待った方が良いだろう。
結局どんな方法を使っても日本の携帯番号を維持するためには多少なりとも費用(約500円/月程度)が掛かってきてしまうので、解約して問題ないようであれば解約してしまい中国で携帯を買った方が経済的である。
その際の注意はLINEやその他のSNS、銀行やクレジットカード等の携帯番号に紐づいているサービスの引継ぎをしっかりとやっておかないと、アカウントが引き継げなくなってしまう事である。また当然であるが友達や家族にも携帯電話の番号が変更になる旨を連絡しておかく必要がある。
自分は携帯番号を解約することによって、上記の色々な連絡とか設定とかが面倒臭くて嫌だったのと、年数回日本に戻ってくる可能性があったので日本で使っていた携帯番号は現状のまま維持したいという結論となった。
2、キャリアの携帯電話番号維持サービスを使う
次に検討したのが、今使っている携帯のキャリアの電話番号維持サービスを使うという方法である。利用中の携帯番号を保管するための手続き方法や費用は、キャリアごとに異なる為、それぞれの受付窓口や保管期間、費用をまとめた下記表を参考にして頂ければと思う。
キャリア/内容 | 受付窓口 | 月額料金 | 手数料 | 保管期間 |
ドコモ | ドコモオンラインド
コモショップ 電話 |
400円 | 1000円 | 3年 |
au | auショップ
トヨタau取扱店 |
372円 | 2000円 | 最大5年 |
ソフトバンク | ソフトバンクショップ | 390円 | 3000円 | 5年間 |
大体どのキャリアでも月額400円程度で電話番号が維持出来、最も安く携帯の電話番号を維持する方法である。ただし何点か注意点もあるので、下記に記載する。
・電話番号預かりサービスの申し込み直後に即時電話もネットも停止される
大手キャリアのdocomo、au、SoftBankが提供する電話番号預かりサービスはサービスに申し込みをした直後に電話もネットもメールアドレスも利用が即停止されるので、申し込むタイミングに注意しなければならない。
・電話番号お預かりサービスは日本に返ってきたら解除手続きが必要
電話番号・メールアドレスお預かりサービスは日本に返ってきたら保管解除手続きが必要で、保管解除手続きをするまでは電話もメールアドレスもインターネットも使えない。ちなみに事務手数料はこの時は無料。
・日本で番号保管サービスに対応しているのは大手のみ
日本で表記サービスに対応しているのは、docomo、au、SoftBankの3社だけで他の会社(格安スマホ等)は電話番号預かりサービスには対応していない。
・最も安く電話番号を維持することが出来る方法。(月額:400円程度)
・大手3キャリアを使っているのであれば、乗り換え等の手続きが不要。
・海外ではSMSや着信の受信が不可
・番号保管サービスに申し込むとその場で電話もメールも停止
・帰国後手続き完了しないと利用出来ない
・大手3キャリアしか行っていない
3、格安SIMの音声通話プランに変更する
次は、格安SIMを使って電話番号保管をする方法について検討する。格安SIMはLINEモバイルやmineo、IIJmio、楽天モバイル、OCNモバイルONE、UQモバイルと言った会社が提供するサービスで、音声通話SIM(データ通信+音声通話SIM)の月額料金が1500円以内になっているので一番安いプランにプラン変更をして海外に行っている間は寝かしておくだけで安い料金で電話番号を保管することが可能である。
こちらの方法の方がメリットがたくさんあり、近年利用者が増加している。
格安SIMで電話番号を保管するメリットは、空港を出るまでネットも電話も使える事と、海外にいても日本の電話番号でSMSや電話の着信ができることである。更に、日本に返ってきても再開手続き(解除手続き)などは一切不要で、空港からすぐにインターネットも電話も利用可能である。
・海外でもSMSや着信の受信が可能
・帰国後に再開手続等が不要
・出国までネットも通話も使う事が出来る
・キャリアの電話番号保管より若干値段高い(月額:1500円程度)
4、オススメの格安SIMは「LINEモバイル」
次に格安SIMで電話番号を維持する場合、どの格安SIMを選べば良いか?という問題について検討していく。国内には沢山の格安SIM会社があるが、自分が調査した2020年8月時点では、LINEモバイルが一番お得だった。下記に格安SIM会社【10社】をランキング形式で紹介した表を添付するので、参考にして頂ければと思う。
順位 | 格安SIM会社 | データ量 | 音声データSIM【月額】 | 備考 |
1位 | LINEモバイル | 0.5GB | 1,100 | LINE通信量無料 |
2位 | DTI SIM | 1.0GB | 1,200 | |
3位 | ロケットモバイル | 1.0GB | 1,250 | |
4位 | mineo | 0.5GB | 1,310 | |
5位 | LIBMO | 3.0GB | 1,580 | 半年間は、月額580円 |
6位 | BIGLOBE | 3.0GB | 1,600 | 半年間は、月額400円 |
6位 | IIJmio | 3.0GB | 1,600 | |
6位 | J:COM MOBILE | 3.0GB | 1,600 | |
9位 | UQモバイル | 3.0GB | 1,980 | |
10位 | 楽天モバイル | 2.0GB | 2,980 | 1年間は、月額半額 |
ちなみに自分はランキング1位の「LINEモバイル」の音声データSIMのプランで申し込んだが、海外赴任前は出国直前まで結構携帯を使って調べ物をしたりする機会が多かったので、キャリアの番号保管サービスではなく格安SIMを選んで正解だったと思う。
更にLINEモバイルには「LINEデータフリー」オプションというモノがあり、こちらは月額の音声データSIM料金に+月額0円でLINE利用時のデータ使用量がゼロになるという超お得なプランがあるので、こちらを利用させてもらっている。
ちなみに、LINEモバイルでは、最安値のプランでは毎月使用可能なデータ量が500MB/月1100円というプランがあるが、さすがに500MBでは直ぐに上限を迎えてしまうので、上限が3GBの月額1480円のプランで申し込んでいる。この月額380円をケチらない事が重要である。
1位 LINEモバイル

2位 DTI SIM

音声データSIM(最安プラン) 1GB 1200円/月
3位 ロケットモバイル

音声データSIM(最安プラン) 1GB 1250円/月
4位 mineo

5位 LIBMO

6位 BIGLOBE

音声データSIM(最安プラン)3GB 1600円/月
6か月間は月額400円のサービス中(2020年8月)
6位 IIJmio

音声データSIM(最安プラン)3GB 1600円/月
6位 J:COM MOBILE

音声データSIM(最安プラン) 3GB 1600円/月
https://www.jcom.co.jp/promo/adlp/jcom_mobile/?cid=af_ab_sv_pc_6_nin_xxother_ca_6666666666
9位 UQモバイル

音声データSIM(最安プラン) 3GB 1980円/月
10位 楽天モバイル

※上記ランキングは、あくまでキャリアでの番号保管サービスを使わず長期間電話番号を安く維持するためにおススメの格安SIMサービスをまとめたランキングである。そのため普通に国内で格安SIMで携帯を使いたい方は別のランキングをご参照頂きたい。それでもLINEをよく使う日本人であれば、LINE通信量無料のラインモバイルは結構アリだと思われる。
4、まとめ
最終的に格安SIMにしておいてよかったと思ったのは、海外でのSMS受信が可能であるという点である。大手キャリアの番号保管サービスだとこれは出来ない。
たまに海外から日本のサービスを利用する場合でSMS認証を求められるケースがあり、この場合は日本の電話番号でのSMS受信が求められるが、格安SIMで番号を維持していた為、中国でも特に問題なくSMSを受信することができた。
以上の様に、結構日本の番号を維持しておいた方が便利な場面もあるので、赴任準備の際に参考にして頂ければ幸いである。