中国駐在生活

【中国家探しのポイント】中国で家を借りる方法と注意点をご紹介!

みなさんこんにちは!今回は、中国で上手に家を見つけて、借りる方法をご紹介します!引っ越しは労力が削られますよね。できれば、一度決めた家には長く住みたいものです。しかし、不備、不都合、大家さんとの関係悪化など、様々なことが原因で引っ越さなくてはならない状況に陥ってしまうこともあります。

今回は、中国で家を借りて生活をした経験のある三木(仮名)さんからお話を聞きました!体験談をもとに、実際にこれから中国で家を探して移住を考えている方、そして駐在の予定のある方に、家探しのポイントをご紹介します!

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目次

中国で家を借りる前に

①中国で家を借りる

引っ越すことが決まって1番気になるのは新居かもしれません。日本でも家探しは大変なので海外となると不安がもっと大きくなります。私は中国人の友人に助けてもらいつつなんとか部屋を借りることができました。

②条件をはっきりさせる

家を探す前に、まず条件を決めておくことが大切です。家賃や間取り、交通の便がいい、近くにスーパーがあるなど、自分が譲れないことを考えておきます。

私の住んでいた地域は冬は雨が多く湿度が高かったので、日当たりの良い部屋と決めていました。家賃は地域によってかなり差があります。北京や上海などの大都市は高いですが、私の所は2,500元(約4万円)あれば家族向けのかなりきれいな家を見つけられました。

また、街の中心地や地下鉄の駅から離れた場所であれば家賃が下がるので、「バスを使ってもいいや」とか「中心地じゃなくてもスーパーが近ければ気にしない」という場合は予算内できれいな家を探しやすいかもしれません。

家を探す方法 その1 アプリを使って

①アプリについて

家を探すのに便利なのは物件情報アプリを使う方法です。幾つかアプリはありますが、私は58同城(58ドットコム)というのを使っていました。58同城で租房というアイコンを選択後、検索欄に自分の暮らす地域を入れれば周辺の物件を見つけられます。もし住みたい小区(中国の建物の住所単位、日本でいう団地に似ている)があれば小区名で検索できます。

検索欄の右上の[地图找房]を押せば、住宅情報を地図から探せせるので、もし暮らしたい駅や位置が決まっていたらとても便利です。

[通勤找房]は勤務地と通勤手段、希望の通勤時間を入力すればその範囲内で家を見つけられます。家のことで質問したい場合、部屋を見に行きたい場合はチャットや電話を使って会話が可能です。(今は登録するとオンラインで内見したり契約までできるみたいです)

[房屋介绍]をみればその物件の設備(冷蔵庫、ソファ、エアコン)も確認できます。写真と合わせて確認すると良いと思います。

②内装について

また、検索欄の下にある[个人房源]を選択すると不動産会社を介さずに出している物件が出るので、仲介手数料がかからず初期費用を抑えられます。そのような物件は家の持ち主が自分や子供たちで住むために手に入れた家が多く、内装がきれいな印象があります。

内装の状態は3種類に分けられます。
精装修…きれいに内装が完成している
简装修…一般にはキッチンとバスルームに簡単な内装を施して、基本的な設備がある
毛胚房…内装前の状態。コンクリート剥き出し
(以前相場より安い家賃で探したいと伝えたら紹介してもらいました)

简装修はリビングやここの部屋は内装もないので、ほとんどの方は精装修以外は暮らし慣れないと思います。精装修はきれいな内装といってもレベルは様々なのでご注意ください。

③58同城で知っておきたい単語

租房 家を借りること。
合租 ルームシェア。キッチン、リビング、バスルームは兼用。
整租 まるまる一部屋借りること(普通に部屋を借りる)。
地图找房 地図から物件が探せる。住みたい駅の近くなど探すのに便利。
通勤找房 勤務地までの通勤時間と移動方法を入力すれば、その範囲内で探せる。
个人房源 不動産会社を介さずに出している物件。大家さんが自分で住む用に持っている家が多い。
无中介费 仲介手数料無料。
配套齐全 必要な家具や家電は完備されている。
有阳台 家に洗濯物を干すスペースが確保されている。
邻地铁 地下鉄の駅から近い。
有电梯 エレベーターあり。

家を探す方法 その2 不動産屋へ

①不動産屋に直接行く

もし不動産に行くなら、希望のエリアの店舗に行くと近くの物件を紹介してくれます。その時に条件を伝えると、あればいくつかピックアップしてすぐに何軒か見せてくれます。

日本ではその会社の車で連れて行ってくれた記憶があるのですが、中国で私がお世話になった不動産屋さんは自分のバイクで、私はバスかタクシーでその物件の場所へ向かいました。

②内見をして決める

内見に行くと不動産屋さんが大家さんに連絡して来てくださることがあるので、ひととおり見ながら質問したり気になる所を確認します。

私は、洗濯物の干せるスペースがあるか、置いてある家具と家電はどうか、ガス給湯と電気給湯器はどちらか、水圧の具合、家の状態を細かく見る、周りの環境はどうか、大谷さんの人柄はどうか、もし不具合が起きた時の対応方法は大丈夫かなどをチェックしました。

家探しの注意点と確認ポイント

①洗濯物は外に出すか、干すスペースがあるか

中国の家では、外に出せないタイプや干せてもスペースが限られている部屋も多いです。干す場所がない家は建物の屋上に洗濯物を干せたりします。なので、たまに乾いた洗濯物の山を抱えて屋上から降りてくる方を見かけます。

私の家の場合は室内に物干し竿が設置されていて、日当たりのいい部屋にあったので十分乾きました。室内に干すスペースがあると天気に左右されずに洗濯ができてとても助かりました。

②家具、家電はなにが置いているか

中国では前の人が家具や家電を置いたまま退去することがよくあります。気に入ればそのまま使うこともできます。もしいらない場合は廃棄してもらえるか質問しておきます。そうすれば後から自分でテーブルを処分しないといけなかった…などの事態を避けられます。

家具備え付きと書いてある部屋ならベットがなくても用意してくれる場合があるので、気になることは聞いておいた方がいいです!

洗濯機や冷蔵庫がない場合は自分で購入するか、大家さんが準備してくれます。この時に自分で買うので家賃を下げてほしいとか交渉してみてもいいと思います。対応は大家さん次第ですが、うまくいく場合もあるみたいです。

もしなくても自分の好みの家具や家電を揃えることもできるという意味ではいい環境かもしれないですね。

③シャワーはガス給湯か、電気給湯か

電気の場合は、沸かしてタンクにお湯をためます、タンク式だとたくさん使うとまた貯まるまで待たなくてはいけないので、家族で暮らす場合は朝と晩でお風呂に入る時間を分けたりなど工夫が必要です。(上)ガス給湯器 (下)電気給湯器

④水圧は十分か

中国は水圧が弱く、紙が下水道が詰まりやすいなどの理由でトイレットペーパーはゴミ箱に捨てるのが一般的です。なので流れの悪いトイレはかなりストレスでした。内見時に許可が出れば流してみてもいいかもしれません(個人的意見)。

新しい家だし大丈夫といって流す方もいるのですが、それが原因で下水道が詰まって修理費が自己負担になった方がいらっしゃいました。最初は慣れないですが、地元のスタイルに合わせた方が無難かも…?

⑤壁や床の状態

どんなに外観のいい建物でも部屋の状態には差があります。

例えば低い階で湿気がこもりやすくクローゼットから少しカビっぽいにおいがしたり、中国は部屋に土足で入るので床の色がくすんでいたりします。前の入居者がどう使っていたか見た方が良いです。

逆にとても綺麗な場合も少し注意が必要です。新築の建物の建材や内装材などの有害物質で、頭痛がしたり体調を崩す方もおられるからです。一般には内装が完成してから少し時間を空けて(5、6か月ほど)有害物質の濃度が下がったら住むようですが、入居してからもこまめな換気が必要だそうです。家の風通しはいいか確認しておく必要があります。

⑥周りはどんな人が住んでいるか

小区の中に入ると住んでいる人の年齢層や暮らしぶりを見ることができます。

若い人が多い場所は多くの人は仕事なので昼間はかなり静かです。それと個人的には外国人が多いとあまり注目されないので気が楽です。外国人と知って助けてくれる方もたくさんいますが、派手に注目されると家がたくさんの人に知られて防犯上不安もあります…。

⑦周りの環境

近くに公園があると夜に運動したり犬の散歩をしたりしてる人が多く、夜も人通りがあって安心です。特に夏は涼みに外へ出ている人が多いです。

小区は大抵入り口に門があって警備員さんがいたり、カードやパスワード式で門を開けられる所もあります。私が住んだ小区は門がいくつもあったのですが、1箇所からしか出入り出来ず毎日少し遠回りしないといけませんでした。自分の住む棟の位置にもよりますが、門までが遠いと予想より時間がかかっていつも焦らないといけないかもしれません…。

日本では最近宅配ボックスが設置されていますが、中国も大抵の小区に宅配ボックスがあります。荷物が到着するとスマホに通知が来るのでいつでも回収できとても便利です。小区によっては警備員室で配達物を預かってくれる所もあって、遅い時間になると閉まります。(写真)中国の宅配ボックス。大きな小区だとこれが何箇所もあります。

⑧故障などした場合どう対処するか

例えば照明の電球がきれたり、トイレが詰まったりした場合にどう対応してくれるかは大家さんや小区によって様々だと思います。

私の友人の家は電気がつかないと連絡すると、大家さんが見に来て電球を購入して交換してくれていました。私の家の場合は一定の期間を過ぎると自己負担と決まっていたので「そこの建物の管理会社に言って」と言われ管理の人に依頼しました。管理部の人から電球を買うように言われて準備して、後日家まで来て交換してくれました。手数料はかかりますが20元(300円くらい)で高くありませんでした。

入居者が何か破損させた場合は別ですが、老朽化などの正当な理由なら修理してくれる大家さんもいます。不具合が起きた場合、住人が負担するのか大家が負担するのか契約書に記載があるので、事前に聞いておく方が絶対にいいです。

⑨大家さんの人柄

その後暫く関わることになるので、大家さんがどんな人か見ておく方がいいです。私はあまり自信がなかったので、中国人の友人に一緒に来てもらいました。家のことで干渉したりしない方で、快く貸してくださったのであまり不安もなく家を借りることにしました。(実際に良い方で快適に過ごせました!)

契約の様子と費用

気に入ればその場でか後日契約します。契約時に身分証(パスポート)と家賃を持参すれば借りられます。内見の後に大家さん側が家具など準備してくれた場合は、問題なく使えるかどうか確認しておきます。

契約内容を確認して、家賃と保証金と仲介手数料を払います。仲介手数料は不動産会社に払うもので、家賃ひと月分を請求する会社が多いです。

保証金は日本でいう敷金で、家賃ひと月分を払います。基本は退去時に帰ってきますが、1年の契約だけどこちらの都合で半年で退去する、家の破損が目立つなどの場合、保証金が返ってこないことがあります。また私の場合は月の途中で退去したので、月初め〜退去日の光熱費を差し引いた額を後日返金してくれました。

家賃は1度に3か月分払うようになっていて、その後も同じペースで支払えば大丈夫でした(毎月払う所もあります)。

初期費用
3か月分の家賃+保証金家賃1か月分+仲介手数料1か月分を合わせた金額

契約時に家賃の支払日や支払い方法(支付宝などで支払うことが多いですが、大家さんが家に来て現金で払うこともあります)をきいておきます。また光熱費などの支払い方法も質問しておくといいと思います。基本的には支付宝やwechat  payで支払いが可能ですが、たまに水道代を建物の管理会社が徴収する所もあります。管理部が小区内にあるのでそこまで行って水道代を支払います。

そして家の鍵とあれば小区の鍵をこの時に受け取れます。鍵は交換する方が安心なので、大家さんに言ってからネットで購入して取り替えれば大丈夫です。契約後は大家さんと連絡を取るので連絡先を交換します。

入居前にした方がいいこと

私は荷物を持ち込む前に掃除をしておきました。比較的きれいな家だったので、入居後にも少しずつやることにして、簡単に終わらせました。

中国に初めて住む場合は自分で持てるだけの荷物なのでタクシーに載せれば大丈夫ですが、荷物が増えれば引っ越し業者か運送業者に頼みます。運送業者は費用を抑えられるかわりに、建物の下まで運ぶまでなので、荷物の多い方は引っ越し業者に頼む方が良いです。料金荷物の量や移動距離で変わります。

私は貰い物もあって荷物が多くて運送業者に頼んだのですが、バンくらいのサイズの車で50元(約800円)で済みました。

中国で家探しをして思ったこと

中国で家探しをして思ったのが、気になることは質問・確認をするのが安全だということです。

実は入居時部屋のある部分だけがひび割れた箇所があったのですが、その時は気にしていませんでした。証拠になる動画なども撮っていなかったので、もし退去時に修理代を請求されたらどうしよう…ととても不安でした。結局何も問題視されず良かったのですが、不安を感じたその時期から、大家さんとの会話や入金完了の画面をスクショしたりして保存するようになりました。もしこの先何かあってもきちんと確認した、自分は支払いを終えたと証明する必要があると思ったからです。

質問もすると自分と相手の考え方は違うことが多いと気付かされました。日本と中国でも違うし、大家さんによってもやり方は異なります。うまくいかないことがあっても「新しいことを学ぼう」くらいの気持ちで楽しめたらいいなと思います。

気をつけるポイント!

・譲れない条件を決めておくこと
・アプリでも探せるし、不動産屋を訪問し手も探せる
・内見はとても大切!いろいろなチェック項目を忘れずに確認
・契約書はちゃんと読み、契約の流れも知っておくこと
・入居前に掃除をすること
・少しでも不安なことは事前に必ず確認、質問しておくこと