中国駐在生活

中国渡航準備「何を・いつまでに」準備しておくべきか?徹底解説!!

こんにちは!中国移住トータルサポートのヨウイチロウです。

今日は中国赴任が決まってから必要な渡航準備と、中国語の学習、スケジュール感などをまとめてお伝えしようと思います。中国赴任の予定は決まったけど、具体的に何をどう準備していけばいいかと途方に暮れてしまう方もいるのではないでしょうか?

実際海外赴任する際の準備には、時間が掛かる申請や手続きなどが沢山あります。その為、赴任直前に慌てないためにも「何を・いつまでに」準備すべきか把握することはとても大切です。

そこで、今回は中国への赴任が決定した方々へ向けて、その赴任日から逆算して行う準備について解説します。こちらのブログを15分か20分くらい見てもらえば、中国に入国するまでに必要な渡航準備についてほぼ理解することが出来るはずですので、是非最後まで見ていただければと思います。それでは行きましょう~!!

 

 

赴任が決まったらすぐに着手すべき準備事項(赴任3ヵ月前~)

まずは赴任が決まったら、すぐに着手するべき準備事項について説明していきます。準備事項が多岐にわたるので、申請関係、生活関係、業務関係の3項目に分けて解説します。

 

1-1. 早めに済ませておきたい 申請に必要な準備

ここでは、中国移住が決まったら、なるべく早く、遅くとも3か月前までには取り掛かりたい準備のうち、申請関連事項について解説します。

海外移住となると、パスポート申請からビザの取得など、様々な書類の取得が必要となります。そうした申請書類は受け取りまでに時間がかかるものがおおいです。また、多くの書類を同時に申請・取得しなければいけないので、それぞれの書類申請に必要な手続きや証明書、申請期日などをきちんと把握することが大切となります。

 

(1) パスポート申請

 

まず取得すべきはパスポートです。すでに持っている方もパスポートの有効期限を確認し、必要であれば有効期限の延長をしましょう。就労による長期滞在が予定されている場合は、パスポートの有効期限が1年以上残っていても前倒しで延長することが可能なので検討してみてください。

 

パスポートの申請・有効期限延長に必要な書類は下記の通りです。

<申請時に必要な書類>

・一般旅券発給申請書 1通

・戸籍謄本(または戸籍抄本) 1通

・住民票の写し 1通

・申請日前6カ月以内に撮影された写真

・申請者本人に間違いないことを確認できる書類

 

<有効期限延長に必要な書類>

・一般旅券発給申請書 1通

・申請日前6カ月以内に撮影された写真

・手元にある有効期限内のパスポート

 

一般旅券発給申請書はパスポートセンターで配布・記入することができますが、外務省ホームページ(https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/passport/download/top.html)からダウンロードすることも可能です。

パスポート申請から受け取りまでには約1週間程度かかります。ですが、申請時に必要な書類である「戸籍謄本」は本籍地から取り寄せるのに1~2週間程度かかります。そのため、パスポート申請には余裕をもって1か月程度の時間がかかるとみておいた方がよいでしょう。

 

 

(2) ビザの取得

パスポートを取得したら、次に行うべきはビザの取得です。中国への赴任時に必要なビザはZビザと呼ばれる臨時就労ビザです。Zビザの有効期限は3ヵ月となっており、3ヵ月以内に中国に入国し、入国後30日以内に就業証と居留許可証の申請をする必要があります。

Zビザ申請をする際には、まず査証発行許可通知書および外国人就業許可証書を取得します。こちらは勤務先企業が申請する書類なので、勤務先から受け取ったらすぐに下記の書類と一緒に中国大使館か領事館、または旅行代理店に提出しZビザを取得してください。

・無犯罪証明書

・卒業証明書(卒業した大学に発行してもらう書類です。)

・中華人民共和国査証申請表

・パスポート

・証明写真(中国ビザ申請用写真には細かい規定があります。証明写真撮影専門店で証明写真を撮影してもらうと安心です。)

中華人民共和国査証申請表は、中国大使館ホームページよりダウンロード可能です。

http://www.china-embassy.or.jp/jpn/lsfu/bgxz/

無犯罪証明書は最寄りの警察署にて申請することができます。その際、パスポートの提出が求められるので、事前にパスポートを取得・更新してから申請を行ってください。

 

また、申請者の氏名が入った大使館からの発給依頼書(なぜ無犯罪証明書が必要なのか理由が記載された書類)が必要となる場合があります。申請前に警察署へ必要書類の問い合わせをしておく方が良いでしょう。発行には申請から2週間~数週間かかります。パスポートを取得したらすぐに申請手続きを行うことをおすすめします。

 

警視庁ホームページ

https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/smph/tetsuzuki/toko/toko.html

また、家族と一緒に赴任される方は家族分のビザを申請する必要があります。その際は、赴任者が先に中国へ入国している場合と家族一緒に入国する場合で申請書類が異なります。どちらの場合でも、家族それぞれのパスポートと証明写真、戸籍謄本が必要となりますのであらかじめ用意しておきましょう。

 

中国ビザの種類

2013年9月1日より、中国の法令改正に伴い、中国のビザ種類等が変更になりました。例として従来 Fビザ であった短期商用が新設の Mビザ に変更。駐在員等(Zビザ・就労許可所持者等)の家族については新設のS1又はS2ビザに変更。下記を参照のうえ、渡航目的に即したビザ(査証)の申請を行ってください。

ビザ種類 申請者範囲
C
乗務で訪中する国際列車や航空機の乗務員,船員,及びその家族
D
永住居留権を持つ人員
F
交流,訪問,視察等
G
トランジット
J-1
常駐(居留が180日以上)の外国常駐記者
J-2
短期取材(居留が180日以下)の外国記者
L
観光
M
商用,貿易活動
Q1
中国在住の中国人親族家族(配偶者,父母,子女,子女の配偶者,兄弟姉妹,祖父母,孫子女,及び配偶者の父母)を訪問,又は中国永住居留権所持者の外国人(配偶者,父母,子女,子女の配偶者,兄弟姉妹,祖父母,孫子女,及び配偶者の父母)を訪問
Q2
短期(居留が180日以下)で中国在住の中国人家族,又は中国永住居留権保持者を訪問
R
中国が必要とする外国人高度人材,専門分野人材
S1
中国で就労,留学等の理由で滞在をしてる配偶者,父母,18歳未満の子女,配偶者の父母,及びその他私的理由により中国に居留中の人員を長期(180日以上)訪問
S2
中国で就労,留学等の理由で滞在をしてる配偶者,父母,18歳未満の子女,配偶者の父母,及びその他私的理由により中国に居留中の人員を短期(180日以下)訪問
X1
長期留学(180日以上)
X2
短期留学(180日以下)
Z
就労

 

 

(3) 予防接種・病院受診

中国赴任前に受けることを推奨されている予防接種はA型肝炎・B型肝炎・破傷風・狂犬病・日本脳炎・インフルエンザ(冬期)です。間隔をあけて複数回接種する必要があるものもあるので、スケジュールに余裕をもって受診しましょう。お子様がいる場合はお子様の予防接種も同時期に行いましょう。

また、赴任前に歯科検診を受けておくことをおすすめします。慣れない異国の地で歯のトラブルを解決するのは大変なので、ぜひ出国前に治療を済ませておきましょう。私はちょうど中国赴任の二日前に歯が欠けて大慌てで歯医者に行ったのを覚えています。

・予防接種は、かなり時間が掛かるので早めにスケジュールを組むこと

・歯医者には必ず渡航前に行っておくこと

・その他気になることは渡航前にお医者さんに確認してもらうこと

 

 

(4) 運転免許証の更新

赴任中に運転免許証の有効期限が切れてしまうと、免許は失効してしまいます。ですが、更新手続きは前倒しが可能ですので、出国前に済ませておくことをおすすめします。

なお、更新期限内に一時帰国できるならその際に更新申請を行っても構いません。更新の際に免許証の住所と現住所が異なっていても、一時帰国中の滞在先を現住所として住所変更し更新を行うことが可能です。

特に今はコロナウイルスの影響で、一度渡航すると直ぐには帰国することが出来なくなる為、残存期間にはよく注意が必要である。

 

1-2. じっくり考えながら進めたい 生活に関わる準備

次に、赴任3か月前から取り掛かるべき生活関連の準備事項を解説します。現住居や引っ越し、お金に関すること、子供の転校先など考える時間を要するものばかりです。赴任先でも快適に暮らせるよう、ぜひじっくりと丁寧に準備をしましょう。

 

(1) 保険の見直し

今現在、加入している保険は「日本で暮らし、日本の医療を受けること」を前提に加入しているものだと思います。ですが、海外赴任となると状況は変わってきます。今現在加入している保険内容によっては、赴任中に医療機関を受診・入院などした場合や、トラブルや事故に巻き込まれた場合の補償が十分にされないことがあります。

まずは保険会社に赴任先を伝え、その国の制度に鑑みた保険内容を相談すると良いでしょう。必要に応じてプランを見直したり、場合によっては解約します。海外駐在員向けの保険商品がたくさん出ているので、そちらへの加入も検討しましょう。

 

(2) 現住居に関して・引っ越し業者の手配

現住居が持ち家の場合、赴任中の対応について考えなければなりません。短期間ならそのまま維持・人に貸すなどできますが、長期間赴任する場合や赴任期間が不明な場合は手放すことも選択肢に入ってきます。

また、人に貸す場合は置いていく家電・家財道具の保管場所を確保する必要があります。トランクルームを借りたり実家に置く場合は、何を置いていき、何を持っていくのかの選別を早めに済ませましょう。

現住居と家電・家財道具の処理方法が決まったら、引っ越し業者の手配をします。大抵の大手引っ越し会社は海外引越しサービスを展開しています。まずは数社から見積もりを取り、料金やサービス内容を検討しましょう。海外への引っ越しには特殊なダンボールを使用するなど様々な規制がありますから、国内への引っ越し料金より高値になります。

↑海外引っ越しサービスを展開している引っ越し業者(例)

 

なお、引っ越し準備の際は「手持ち・航空便・船便」でそれぞれ何を持ち込むか、よく考える必要があります。例えば船便は安価ですが荷物の受け取りまで1~3ヵ月かかる場合もあります。船便は現地で発行される「外国人居留許可証」を取得してからの受け取りになるため、時間がかかるのです。こうした点を踏まえて引っ越し準備を進めましょう。

・引っ越し準備には予想外に時間が掛かることがあるので、早めに仕分けを始めておくとよい。

・単身赴任などの場合、寮や社宅等の引き払い等も忘れずに行う必要がある。

・機内に預けられる荷物のスーツケースの大きさ×個数は事前にチェックしておくこと。

 

 

(3) ネットバンキング開設

赴任前にネットバンキングの開設を行いましょう。ネットバンキングがあれば、現地で窓口に行かずとも残高確認や振り込みを簡単に行うことができます。開設には、申し込みから2週間程度かかります。

 

(4) クレジットカードの有効期限確認

手元にあるクレジットカードの有効期限を確認し、期限が近くなっていたら延長します。また、その際に自身のクレジットカードが海外決済対応なのか確認します。

 

中国で最も多く流通しているカードは銀聯(ぎんれん)カードです。銀聯カードにはクレジット機能の他にデビット機能も付けられ、現地ではデビットカードとして使用している方が多いようです。銀聯カードは日本在住でも発行できるので、赴任前に発行しておきましょう。

 

また、中国ではアプリでの決済が主流となってきています。中国2大モバイル決済アプリは「支付宝(アリペイ)」「微信支付(WeChatペイ)」です。この2つのアプリは、アプリ内にお金をチャージして決済するものです。

・中国国内のATMで、現地通貨をキャッシングルス為には、下記の写真の様にカードに「̟PLUS」と表記のあるVIZAカードが必要です。持って行きましょう。

 

 

(5) 航空会社のマイレージ加入

駐在生活に入ると、飛行機に乗る機会が増えると思います。航空会社のマイレージに加入し、カードを作っておくと、お得に駐在生活を楽しむことができます。

 

 

(6) 子供の転校・転園先を決める

家族帯同で赴任する場合、子供の転校先を決めなければなりません。駐在中の子供の教育機関として挙げられるのは「日本人学校」「インターナショナルスクール」の2つです。

 

日本人学校は文部科学省認定の学校で、小・中学生の義務教育を行っています。したがって、海外にいながら日本と同程度の教育を受けることができます。また、日本人学校に入学した場合、授業料を勤務先が負担してくれる場合が多いので、費用面でのメリットがあります。

 

一方、インターナショナルスクールは現地に住む外国人の子供を対象にした学校です。多種多様な国の子供たちと一緒に学ぶので、高い語学力・コミュニケーション能力が身に付くというメリットがあります。ただ、教育指導内容は各学校にゆだねられているため、必ずしも日本と同じ水準・内容で学習が進められるわけではありません。また、インターナショナルスクール入学には語学試験があるので、それまでにある程度の語学学習をしておく必要があります。

 

なお、未就学児の場合で幼稚園に転入・入学させたい場合があるでしょう。中国では「日系幼稚園(教諭も園児も大半が日本人。日本の幼稚園に近い)」「地元の幼稚園(現地の子供が通う園)」「インターナショナルスクール付属幼稚園」の3種類の幼稚園が主流のようです。

 

 

1-3. 現地での業務や生活に関わる準備

申請の必要な準備や生活に関わる準備で頭がいっぱいになりがちですが、仕事や日常生活に関する準備も大切です。ここでは業務関連と生活の準備について解説します。

 

(1) 中国語学習

中国語の学習はすぐに始めましょう。勤務先で語学講座が行われている場合は参加し、スクールに通う・家庭教師をつけるなども検討しましょう。中国語は発音が難しいと言われています。まずは、多少お金が掛かっても中国語の基本的な発音やピンインの読み方を中国語学校で学んでおくとその後が楽です。

また、先に駐在している方から中国国内で配布されているフリーペーパーを送ってもらうなどもおすすめです。現地で多く使われている言い回しや言葉を学ぶ機会となります。

中国国内で手に入るフリーペーパー【例】

 

また、中国語のwebサイトやYouTubeなど、インターネットやSNS上で中国語を学ぶことも可能です。日常生活に積極的に中国語を取り入れるようにしましょう。とにかく日本にいるうちからなるべく中国語に触れる機会を持っておいた方が後で助かります。

 

・中国語スクールで最低限発音やピンインの読み方などの基礎は勉強しておいた方がその後の上達のスピードが圧倒的に違います。

・現地についてから、せめて自己紹介や簡単な意思表示が出来る様に、日本にいるうちにHSK2級から3級程度の中国語の勉強をしておくとよいです。多少現地人とコミュニケーションが取れます。

 

 

(2) 日本人会、セミナーなど探す

赴任先には日本人会や日本商工会があります。日本人会のホームページは日本国内からも閲覧できるので、現地の情報収集に役立つでしょう。会によっては入会についての問い合わせも受け付けているので、赴任前から現地にコネクションを作っておくことも可能な場合があります。

※中国国内で活動する日本人サークルなどに加入すると現地のリアルな情報がつかみやすくなります。SNSや中国国内のフリーペーパーに情報が出ていることが多い。

また、海外赴任者向けのセミナーを開催している団体もあるので、参加しておくといいでしょう。重要なのは、日本にいながらどれだけ赴任先の情報を得られるかです。そうした情報収集を早くから行うことが肝心です。

・現地のコミュニティーは、例えばSNS上でもつながりを作ったりすることもできます。自分から積極的に情報収集をしましょう。

 

(3) 中国での住居の手配

中国渡航後の住居についても、日本にいる内に手配する必要があります。駐在員の方は会社で住居の手配を行ってくれるケースが多いですが、現地採用などでご自身で不動産を手配するケースもあると思います。その為日本国内から中国の不動産を手配する方法について、代表的な都市である上海の例を参考に簡単に解説していきます。

・基本的な中国の住居事情について

まずは、中国で日本人が居住する物件の種類を説明していきます。

【ディベロッパー物件】

一般的にサービスアパートと呼ばれるタイプで中国語では酒店式公寓や服務公寓と言う名称で呼ばれます。ホテルのように週に数回の部屋の清掃とリネン類の交換などのサービスが付き、1Fにはフロントが設置され何か問題があった場合フロントに頼めば対応してくれるサービスです。マンションによってはフロントの担当者が日本語対応可能と言うケースもあります。

【管理会社物件】

いわゆる普通のマンション(と言っても、上海では高級マンションのほとんどが所謂「億ション」です)で、所有するオーナーが管理会社へ管理を委託、管理会社が内装や設備をグレードアップさせて賃貸に出す形の物件です。ディベロッパー物件のようにフロントがある訳ではなく、トラブル対応は不動産会社経由となりますが、管理状態は良く質の高い物件が多いカテゴリーです。

【個人オーナー物件】

マンションの所有者であるオーナー個人が自分で管理している物件です、オーナーの趣味によって同じ物件の部屋でも内装や設備の質が全く異なります。またオーナーがどこの出身なのかも、物件に対する投資が異なり修繕の際の対応にも差が出てくる要素になります。

【別墅】

一戸建てのことです。上海の郊外にはかなり高級な戸建てがありますが、一部の欧米人を除き日本人はあまり居住することはありません。中国人の富裕層が週末を過ごすためやゲストハウスとして利用することが多いです。

【小区】

日本で言う団地(公団)のイメージです。6階建てでエレベーターはありません。庶民の居住区で市内中心部など便利なところにもありますが、設備面や安全面から日本人駐在員で居住する人はほぼ皆無です。

 

・賃料相場について

さて、気になる賃貸マンションの賃料相場の動きについてですが、現在はやや小康状態と言った感があります。ただし近年日本人の単身赴任比率の上昇、物件の供給状況などから立地の良い単身赴任者向けの物件は引き続き賃料の上昇傾向にあります。

 

 

・住居の手配について

住居の手配についてですが、現地についてから現地の不動産業者に行き手配する方法もありますが、おススメは日本にいる内に日本で手配することです。今はインターネットを使えば海外の不動産を紹介してくれるサイトがあります。日本語対応可能です。

その為そういったサイトを活用し現地の不動産情報を収集するかたが多いです。参考に下記に上海の賃貸物件を掲載してくれるサイトを紹介します。住居の選び方は日本と同じですが、やはりネットの写真だけでは実際の雰囲気はつかみにくいので、不動産会社と相談して可能であれば物件の内部状況などをスマホの動画などで撮影してもらう様にしましょう。写真では伝わりにくい情報が動画だとわかるケースが多いのでおススメです。

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中国の住居選びで注意したいのは、主に下記の点に注意が必要です。

①前の住人が残していった家具

中国では、前の住人が使っていた家具が残っているケースが多い。

②ネットの接続状況

住居によってネット環境が大分異なることが多い。

③電化製品の可動状況

入居してからでは交換が難しい。クーラーや食洗器などの大型家具は必ず壊れていないか?確認してもらう様にしましょう。

④トイレやシャワーといった水回り

基本的に中国の住居のお風呂には、日本のような浴槽が付かないケースが多いです。もともと中国では水不足が多く発生していたので、そのような環境ではあまりお湯を貯めて入る文化が無かったそうです。

⑤ゴミ置き場までは近いか?

ゴミ置き場が住居から近いかどうか?基本的にマンションの一階に設置されていることが多い。

⑥住居周りの雰囲気と付近にどのようなお店があるか?

住居周りの雰囲気はとても重要で、どのような住人たちが多いのか、周りの道はきれいに整備されているのか?すさんでいないか?等家の周りも動画で撮ってもらうと少しはわかると思います。あとは、家の近所にコンビニやスーパーや料理や等があるかどうかも不動産屋さんに聞いておきましょう。

 

 

赴任に向けて慌てずに行いたい準備事項(赴任2か月前~)

ここでは、先に挙げた項目に続いて行うべき準備について解説します。細かい項目が多いのでうっかり忘れがちですが、大切なものばかりです。中国到着後の生活に直結するものもありますので、しっかりやりましょう。

 

(1)海外転出届

海外赴任する際の住民票の対処について悩まれる方もいると思います。住民票を抜く=現居住地の自治体の住民登録窓口に海外転出届を提出するということになります。

海外転出届を提出することによって変わる主な事項は下記の通りです。

 

・国民年金の加入が任意となる

・国民健康保険への加入が不可となる

・住民税の納税義務がなくなる

・銀行口座閉鎖の可能性がある

・クレジットカードの新規発行ができなくなる

・印鑑証明が発行できなくなる

・株式取引ができなくなる

 

 

1番影響が大きいのは「国民健康保険の加入が不可となる」ことでしょう。海外転出届の提出後や一時帰国の際に医療機関を受診すると、全額自己負担となってしまいます。そのため、民間の保険に加入する必要があります。

 

ただ、会社員の場合、自社の健康保険に加入している場合がほとんどなので実際には何も変わらないという方も多くいます。まずは勤務先が海外転出届の扱いについてどのような対応を取っているか確認し、提出するか否か決めると良いでしょう。

 

次に影響が大きいのは、「銀行口座閉鎖の可能性がある」ことでしょう。銀行によっては日本国内に居住していないと口座の閉鎖やサービス内容の変更を行うところがあります。こちらも生活に関わる大切なことなので、海外転出届を出す前にご自身が利用している銀行がどのような対応をしているか確認しましょう。

 

なお、転出届が提出可能になるのは転出日の2週間前からです。保険や税金に関わる部分は重要なので、住居に続いて早めに検討を始めましょう。

 

(2) スマートフォン・VPNに関するもの

中国国内では基本的に日本から持ち込んだスマートフォンを使い続けることはできません。しかし、中国国内でスマートフォンを購入するには入国からひと月ほどかかります。

 

そこで、中国国内でも手持ちのスマートフォンを使用できるようにするためには、あらかじめ入国前にSIMロックを解除しておく方法があります。その際、日本でも購入できる中国のプリペイドSIMを購入しておくと、中国到着後すぐにスマートフォンが使えるようになります。また、現在使っている電話番号やメールアドレスは、携帯電話会社に保存してもらうことができます。事前に契約している携帯電話会社に確認しておくと良いでしょう。

 

また中国では、日本と違って使用できない海外通信サービスが複数あります。主なものだとFacebook・LINE・Twitter・Googleなどが挙げられます。さらに、情報通信時の安全性が保障されていないことが多く、ネット通信環境は常に不安を伴う状況となっています。

 

そのため必要不可欠なのが「VPN」です。VPNとはVirtual Private Networkの略称で、インターネット規制や情報漏洩などの規制から通信環境を守り、海外のインターネットサービスを使えるようにするものです。VPNには無料のものから有料のものまでさまざまな種類がありますので、ご自身のインターネット使用頻度に合わせたVPNを契約しましょう。

 

・中国で日本と同じようなネットライフを実現するためには、VPNは必須です。必ず日本を出国する前にVPNを自分のパソコンとスマホにインストールしてから渡航するようにしましょう。そういう意味で特に優先度が高い作業となります。

 

(3) 医療通訳の手配

ビジネスに必要な通訳については、勤務先が手配してくれる場合も多いですが、こと医療に関しては医療通訳者という専門の業者を手配しておくと安心です。

 

医療通訳者は、現地での医療機関を受診する際に、病院へ帯同・または電話口で通訳をしてくれます。医療通訳を手配する専門業者がありますので、日本で調べて手配してから赴任すると安心です。なお、医療通訳者サービス付きの医療保険もありますので、こちらも検討してみることをおすすめします。

北京扶桑

弊社では、お客様が旅行、出張、および駐在等で中国に滞在中、病気や怪我など万が一の事態に備え、24時間365日、日本語によるコールセンターを設置しております。また、日本語による医療通訳が必要なお客様には、中国の主要都市に駐在する弊社の日本語堪能なスタッフによる医療通訳サービスをご提供しております。

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赴任前の最終準備事項(赴任1ヵ月前~)

いよいよ出発の日が近づいてきました。本稿では出発前の最終準備事項を解説します。

 

(1) 両替

準備万端で中国に到着しても、引っ越してしばらくは何かと買い足すものがあったり、自炊もままならず外食する機会が多いと思います。そのような場合に備えて、現金は多めに持っていきましょう。クレジットカードも使えますが、使えるカード会社が限られている場合が多いので注意してください。

両替は空港で行うのがレートが若干良いです。

中国に赴任してから約1ヶ月くらいは、中国の銀行口座を作ることが出来ないので、せめて一カ月分くらいは生活できるだけの当面の資金を現金で持って行くことをお勧めします。私は10万円しか現金をもっていかなかったので、途中で不足してしまい同僚から借りました。

VISA・Master・JCBカードはどこでも使えるイメージがありますが、中国では大手の百貨店や外国人向けの飲食店でしか使えない場合が多いです。なお、銀聯カードでしたら中国国内のほとんどのお店で使えます。

 

現金を多く持ち歩くのが不安な方はクレジットカードにキャッシング機能を付けておくと、ATMで引き出すことができるので安心です。

 

(2) 家に関する手続き

2章で解説した「現住居に関して」に続く準備事項です。駐在中に現住居をどうするかが決まったら、光熱費やインターネット通信費の解約手続きと郵便物転送手続きを行います。こうした細かい手続きは出発直前まで忘れがちなので、早めに対応しておくと安心です。

光熱費やインターネット通信費の解約手続きと郵便物転送手続きなど、細かい手続きは出発直前まで忘れがちなので、リストを作成しておくとよいです。

 

(3) 常備薬・衣類・日用品の準備

慣れない土地での生活では、慣れ親しんだものに囲まれていると気持ちが落ち着きます。日本でよく知られた通販サイトなども中国での利用は難しくなりますので、今使っている日用品はなるべく持参しましょう。

中国でも大体の日本製品は手に入りますが、日本より割高なので、一時帰国の際にまとめ買いする方もいるようです。また、日本で販売されている薬を中国で入手することは難しいので、常備薬は日本から持っていきましょう。

 

(4) 赴任後の仕事のスケジュール調整

現地に赴任後、まず行うのが就業証と居留許可証の申請です。こちらの申請には約1か月かかるうえ、パスポートの提出が義務付けられています。

パスポートは、申請期間の1ヵ月間のうち1週間ほど居住地の公安局に預けることになります。その間は身元を証明するものがなくなってしまうので、基本的に赴任した土地を離れることが難しくなります。そのため、着任してすぐに出張の予定を入れるのは避けましょう。

 

 

中国赴任後に行うこと

いよいよ赴任です。ここでは、赴任後に現地で行うべき手続きについて解説します。日本で準備してきたことが役立ちますので、上記で解説した準備事項をしっかりと行い、下記の手続きに備えて下さい。

 

(1) 臨時宿泊登記

中国入国後24時間以内に行う手続きです。ホテルに宿泊する場合はフロントでパスポートを提出し、手続きを行います。その後はホテル側が登記を代行してくれます。

 

こうした手続きの代行を行っていないホテルや民泊施設、知人宅に滞在する場合は自身で登記手続きを行う必要があります。その際は下記の書類を宿泊先の人を伴って最寄りの警察所か派出所に提出し、手続きを行います。

 

・宿泊者本人のパスポート

・宿泊先の中国人の戸口簿・身分証、外国人の場合はパスポートまたは居留証

・本人又は宿泊先の人のアパートの契約書、住む家の登記簿など(こちらの書類に関しては警察署や派出所の方の指示に従ってください。)

この手続きを行わなかった場合、罰金が科せられる可能性がありますので注意してください。

 

 

(2) 就業証と居留許可証の申請

入国後30日以内に外国人就業許可通知とビザ発行許可通知書、パスポートを公安機関に提出し、申請します。申請にかかる期間は約1か月です。

 

(3) 銀行口座の開設・スマートフォンの購入

中国ではアプリでの決済が主流ですが、アプリ決済に欠かせないのが中国国内の銀行口座の開設です。この銀行口座とアプリを紐づけ設定することで、中国での買い物がより便利になります。スマートフォン購入後は電子マネー対応アプリをインストールし、口座との紐づけ設定を行いましょう。

上記が中国の銀行カード、中国の銀行口座を作ると自動的に銀聯カードが発行される。その後アプリとの紐付けを行う事で、各種キャッシュレス決済が出来る様になる。

 

 

5.まとめ

いかがでしたか?

本稿では、中国への赴任が決定した方々へ向けてその赴任日から逆算して行う準備について解説しました。

赴任が決定次第(赴任3ヵ月前~)、取り掛かるべき申請関連・生活関連・業務関連の準備は下記の通りです。

 

申請関連

(1) パスポート申請

(2) ビザ取得

(3) 病院受診

(4) 運転免許証の更新

 

生活関連

(1) 保険の見直し

(2) 現住居に関して・引っ越し業者の手配

(3) ネットバンキング開設

(4) クレジットカードの有効期限確認

(5) 航空会社のマイレージ加入

(6) 子供の転校・転園先を決める

 

業務&生活関連

(1) 中国語学習

(2) 日本人会、セミナーなど探す

 

 

赴任に向けて慌てずに行いたい準備事項(赴任2ヵ月前~)は下記の3点です。

 

【2か月前】準備事項

(1) 海外転出届

(2) スマートフォン・VPNに関するもの

(3) 医療通訳の手配

 

赴任前の最終準備事項(赴任1ヵ月前~)は下記の4点です。

【1か月前】準備事項

(1) 両替

(2) 家に関する手続き

(3) 常備薬・衣類・日用品の準備

(4) 赴任後の仕事のスケジュール調整

 

中国赴任後に行うことは下記の2点です。(1)は入国後24時間以内、(2)は30日以内に行う必要があります。

中国赴任後に行うこと

(1) 臨時宿泊登記

(2) 就業証と居留許可証の申請

(3) 銀行口座の開設・スマートフォンの購入

 

中国赴任には多くの準備が必要です。「何を・いつまでに」準備しておくべきか把握することで、海外駐在に対する不安も解消されるでしょう。本文中に記載したチェックシートをぜひ活用して、中国赴任へ向けた準備を円滑に進めてください。

 

中華人民共和国駐日本国大使館ホームページ

http://www.china-embassy.or.jp/jpn/lsfu/bgxz/

上海赴任にあたり推奨される予防接種(在上海日本国総領事館ホームページ)

https://www.shanghai.cn.emb-japan.go.jp/insurance/insurance110330.html

海外滞在中で日本の免許をお持ちの方(警察庁ホームページ)

https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/living_abroad.html