みなさんこんにちは!今回は、中国で本当によく使われているWechatというSNSと日本でよく使われているLINEについて、ご紹介していきたいと思います!
中国は日本以上にインターネットやSNSが日常生活に溶け込んでおり、ビジネスや大学生活、アパートの管理人からの大事なお知らせもWechatを使う場合があるそうです。日本でもよく使われているLINEとは、認識が少し違うところもありますね。今回は、今後Wechatを使う予定の方、駐在の方、留学予定の方向けに、その共有点や違いについて解説していきます!
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目次
WeChatとは
①世界中で使われているアプリ
WeChat(ウィーチャット:微信)とは、中国で生まれた中国最大のメッセンジャーアプリです。2021年2月現在、世界に12億人以上のユーザー数を持つ、中国人には大人気のメッセンジャーアプリです。
外国人でも、中国で生活をする人や、仕事などで中国人と連絡をする必要がある人は、必ずと言っていいほど利用しています。WeChatが中国在住の外国人にも多く利用されているのは、中国ではインターネットに規制が施されていて、LINEやFacebook、Googleなどの、海外では普通に使えるSNSやWebサービスが使えないことも影響していると思われます。
WeChatは英語はもちろん、日本語など約20ヶ国語に対応している多言語アプリなので、 外国人にも使いやすい便利なアプリなのです。もちろん無料です。
②日本での知名度
日本で一般的なメッセンジャーアプリはLINEなので、WeChatの知名度は高くありませんが、最近は街中の店舗などでWeChat Payの表示が増えてきていることから、ご存知の方もいらっしゃるかと思います。
WeChatは、世界時価総額が4750億ドルにものぼる、Microsoftなどのトップアメリカ企業に続く中国大手のIT企業Tencent社(テンセント:騰凩公司)が開発したメッセージアプリ『微信 (ウェイシン)』のグローバル版パッケージです。
WeChatにおけるLINEとの共通点と違い
①WeChatとLINEの共通点
【メッセージ】
WeChatとLINEのメッセージでは、どちらもメ ッセージや画像、動画、その他ファイルのやり取りなどでコミュニケーションをとることができます。グループチャットやスタンプなども、ほぼ同様に利用可能ですので、違いはほとんどありません。また、相手をブロックする機能も共通です。
【通話】
WeChatとLINEの通話機能における共通点は、 Wi-Fiやモバイルデータ通信を使って音声通話とビデオ通話ができる点です。通常の電話でのコミュニケーションとの違いはなく、むしろ音質は良好です。
【モーメンツ】
WeChatとLINEの共通機能として、近況や告知などの投稿ができます。これはLINEでいうタイムラインのようなもので、WeChatではモーメンツといいます。公開投稿もできます し、 自分だけが見られるようにプライバシー設定をすることも可能です。
ただし、LINEの場合は設定により、タイムラインに友達以外の「いいね」も表示される場合がありますが、 WeChatでは「いいね」も「コメント」も共通の友達からのものしか表示されませんし、友達に表示する投稿件数や期間を変更することもできます。
【友達検索】
WeChatとLINEはどちらも友達検索に対応しています。QRコー ドやID、電話番号などで友達を検索することができます。友達検索も共通の機能です。
【多言語対応】
多言語に対応しているというところも WeChatとLINEの共通点です。WeChatとLINEが世界中で使われている理由の一つでしょう。WeChatの場合、中国語は言うまでもなく、英語、日本語、スペイ ン語、韓国語など、洋の東西を間わず約20言語に対応しています。LI NEも同様に多言語対応しており、日本語はもちろん、英語、中国語、アラ ビア語など、全 17言語に対応しています。
【PR活用】
企業や個人のPRやポートフォリオなどに活用できるという点も、WeChatとLINEはという共通しています。WeChatの公式アカウントでは、フォローをしてくれているユーザーに メッセージを送信したり、オ リジナルのメニューを設置し、見てもらいたいコンテンツヘ効果的に誘導することが可能です。さらに、自社アプリとの連結もできるアカウントもあります。 LINEでいえば、「LINE@」や「LINE公式アカウント」などに当たりますね。
【ミニプログラム(小程序)】
アプリ内で動作するアプリが存在するのもWeChatとLINEの共通点です。WeChatのミニプログラムとはWeChat内で動作するアプリです。LINEでいうLINEミニアプリですね。ユーザーは WeChat内で買い物や音楽、ゲーム、ニュースなどが気軽に楽しめます。買い物の場合、WeChatのミニプログラム内でWeChatPayを利用し、そのまま決済までできるため、とても便利です。また、通常のアプリはダウンロー ドやアップデートしたりして通信容量を消費したり、携帯端末の容量を消費したりしますが、ミニプログラムの場合はそのようなことがなく、快適に利用できます。
②WeChatとLINEの違い
【既読機能】
LINEには未読 ・既読機能がありますが、WeChatにはありません。LINEのように、お互いに末読や既読に煩わされることなく、気楽にメッセージのやり取りができるのが嬉しいです。
【スタンプ】
LINEは有料のスタンプが多いですが、WeCha t は無料で使える スタンプが豊富で嬉しいです。無料のスタンプでも、WeChatでは任意で作者に報酬を送金できる機能もあります。 ちなみに、WeChatではスタンプのことをステッカーと呼びます。
【Red Packet(紅包)を送る】
WeChatには「Red Packet(紅包)を送る」という機能があり ます。もともと中国には、 紅包(ホンバオ:お金が入った赤い包み)を送る習慣があり、それのWeChat 版がこの機能です。個人でもグループチ ャットでも Red Packet(紅包)を送ることができます。しかし、グローバル版 WeChat には ウォレット(お財布) 機能がありません。 ウォ レット機能がなければ 「WeChat Pay(微信支付)」や「Red Packet(紅包)」の利用ができません。 ウォレット機能の「微信銭包(WeChat Wallet) 」 を開設するには、中国版 WeChatに中国の銀行口座や身分証明書、電話番号の3点を関連させる必要があります。
【シェイク機能】
WeChatのシェイク機能は、丁度同じタイミングでシェイクした人と、お互いにユーザー情報が送信 されます。お互いにスマートフォンを振るだけで、連絡先が交換できるという面白い機能です。興味を持った相手であれば連絡を取り合うことが可能となります。
【翻訳機能】
LINEで翻訳する場合は翻訳アカウントを含めたグループチャットを作る必要がありますが、WeChatではメッセージを長押し(パソコンの場合は右クリック)して「翻訳」を選択すれば一瞬で翻訳してくれます。多言語対応していて、どの言語に翻訳するかは全般の設定から変更もできるので、語学にもつながります。
WeChatPayとLINEPayの決済機能
WeChatPayとLINEPayはどちらもモバイル送金・決済サービスで、これも WeChatとLINEの共通の機能なのですが、決済がとても便利になるツールです。中国ではAlipay(支付宝)と並び、WeChatPayを利用できる店舗が非常に多いです。都市であれば、ほぼ全ての店舗でWeChatPayで決済をすることができます。最近は都市部のスーパーやコンビニなどで、無人レジが増えつつありますが、それももちろんWeChatのQRコード決済を利用しています。
日本国内でも中国人観光客向けに WeChatPayに対応した店舗が急増しています。WeChat Payは中国の銀行口座がないと利用できませんが、日本のクレジットカードでの開設は可能であり(支払いは不可能)、その場合はすでにWeChatPayを使っている人から送金してもらうか、空港などに設置されているポケットチェンジでチャージをすると使えるようになります。
中国へ出張などに行く際は非常に便利です。
LINEPayの場合も、コンビニやスーパー、飲食店、ネット通販でも利用でき ますが、中国でのWeChatPay決済の普及率と比べると、まだまだ対応店舗数が少ないですね。しかし、徐々に地方にも増えつつあるので、近い将来もっと便利になりそうです。
WeChatの安全性と注意点
WeChatの安全面についてですが、米国の個人情報保護第三者認証プログラム『TRUSTe』 や、厳格な国際規格である『ISO/ IEC27001』および 『ISO/ IEC27018』などの国際的な認征を取得しているため、信頼できるアプ リだと思われま す。ちなみに、 認証機関である 『BSI (英国規格協会)』 の公式 Web サイトからも確認できます。
WeChatの注意点について、WeChatでの通信内容は中国政府に監視されている可能性があると言われています。普通に使う分には全く間題はありませんが、中国政府に批判的な投稿や発信が多いとアカウントが凍結されてしまうこともあるかも知れませんので、その点は注意しましょう。中国政府が持つ「グレート・ファイアウォール(検閲機関)」を正しく理解しておきたいところです。
また、 WeChatはシェイク機能などのように、簡単に他人と出会うことができる機能が備わっています。知らない人と安易に出会って、事件に巻き込まれたり、詐欺に遭ったりしないよう注意しましょう。
WeChatをどのように利用するか
日本ではLINEが主流ですが、WeChatはLINEよりもユーザー数が多いので、探してみると意外と周りにも WeChatユーザーがいるかもしれません。WeChatの利用方法は様々ですが、中国人との交流や中国語の学習、中国への旅行や出張、留学にも非常に便利なアプリです。
おそらく、多くの場合「中国人の親族や友達との連絡」「旅行や出張、留学」「中国人相手のビジネス」といったシチュエーションでWeChatを利用することになると思いま す。
①ビジネスの場で
中国人とビジネスをする場面では特に WeChat は必須です。中国では非常に重要な契約や企業の機密情報でない限りは、連絡手段はビジネスであっても WeChatです。また、中国では意外とどこのお店の人でも気軽に WeChatを交換してくれます。日本では LI NEを交換してくれる店員はなかなかいないと思いますが、この点は中国人と日本人の感覚が大きく違うところかも知れません。
②交流の場で
中国人の親族や友達へ連絡する場面でも、やはりWeChatは必須です。中国ではインターネ ットの規制があるため外国のSNSやチャットツール、Webサービスを利用するときに、多くの場合はVPN接続という特殊な接続方法を使う必要があります。そのVPN接続は有料であったり、通信速度が遅かったりすることも少なくないですし、そもそも表向きは使用を禁止されています。なので、VPN接続なしで使えるWeChatが簡単で便利なのです。ちなみに、中国に親族や友人がいない日本人でも、中国人との交流をきっかけに、WeChatを使い始めた方も少なくないようです。
旅行や出張、 留学の場面でも必須アプリです。 特に長期滞在の場合、WeChatなしでは生活に支障が出てしまいます。中国人との連絡はWeChatですし、決済にも WeChatを利用します。中国国内の銀行口座を開設できれば、日本人でも「微信銭包(WeCha t Wallet) 」は開設可能ですし、送金機能やRed Packet(紅包:ホンバオ)という礼金や祝い金などを送る機能も使えるようになります。
まとめ
以上が、主なWeChatとLINEの共通点と違いでした。WeChatとLINEは無料で使えたり、多言語対応が優秀であったり、その他の機能でもさまざまな共通点がありましたが、Wechat特有の機能もありましたね。中国での滞在や生活には必須の WeChatですが、日本でも体験や学習などに使ってみてはいかがでしょうか?
・Wechatはビジネスにも使われる
・Wechatには、既読機能がない
・Wechatには、シェイク機能があり友達を作りやすい
・WechatpayもLINEpayも支払いは両方可能だが、Wechatには紅包を送る機能がある!
・Wechatのアカウント凍結には要注意!